５月３日。

わたしが、大好きな人に会えるはずだった日。

この世で一番大好きだと思える人に

会う約束をしていた日。

５月３日、わたしは大好きな人の

アイドル姿を見に行く予定でした。

いつの間にか何をしていても頭の中を

ぐるぐる埋め尽くすのは、

彼のパフォーマンスをしている姿で。

どこにいても全力なシャカリキダンスも

心の底から楽曲を楽しんでいる所も

日に日に上達していくMCも

すべりまくってしまう一発芸も

王子様のようなキラキラアイドル姿も

オラオラしていてかっこいいところも

頭から離れなかった。

一目惚れでした。

存在しているかも分からなかった。

遠い世界の人だと思っていたし

夢かと思うくらい、儚くて、素敵で、

かっこよかった。

そんな大好きな彼に会えるやっとの機会。

奇跡のような運命に感じた。

当選した事が夢だと思ったし

会える実感も沸かなかった。

１年間温めてきた想いは爆発寸前で

何でも頑張れた。

嫌な仕事も引き受けたし

弱音も吐かなかった。

好みの女の子になれるように

彼のファンだって事が自慢できるように

努力もしたつもりだった。

会いたい気持ちだけで

ただそれだけで毎日生きてた。

私の原動力だった。

毎日セトリを予想したし

ブログ、雑誌のインタビューを行き来して

想像するだけで楽しかった。

『 公演中止 』

見たくなかった。

理解が出来なかった。

悔しかった。

悔しいしか出てこなかった。

自分が会えない事も悔しかったけれど

何よりも

一生懸命リハーサルをしてくれた

私達に最高のパフォーマンスを魅せようと

自分たちでほとんどの構成を考えてくれた

会う準備をしてくれた、彼らに

パフォーマンスをすらさせてあげられなかった。

彼が大好きだと言ったステージに

また、立たせてあげられることが出来なかった。

仕方ないのかもしれない。

このご時世で。

だけどね、

遊んでいるお友達を見たら、

毎日お店に来るお客さんを見たら、

デートしているカップルを見たら、

仕方ないの一言で片付けられないよ。

会いたくて、大好きで、

彼のパフォーマンスを見たくて

キラキラアイドルの彼を見たくて

今しか見れない彼らを

目に焼き付けて忘れたくなかったんだよなあ。

何も悪くないのにたくさん謝らせてしまって

パフォーマンスの場を設けてあげられなくて

単独公演を成功させてあげられなくて

本当にごめんね。

毎日リハーサルを重ねてくれて

たくさん話し合ってくれて

私達にいいものを魅せてくれようとしてくれて

楽しみな気持ちを伝えてくれて

本当に本当にありがとう。

彼らの頑張りが、どうか

無駄になりませんように。

もう誰も悲しい涙を流しませんように。

どうか、彼らが報われますように。